“しつけが続かない”は、意志の問題じゃない
2025.11.04 BLOG
「最初はがんばってたのに、最近つい…」
しつけって、気づくと“やらなくなっている”こと、ありませんか? 「続けなきゃ」と思っていても、忙しい毎日のなかでつい後回しになってしまったり、自信をなくしてしまったり……。
でも実は、それって“意志の弱さ”のせいではないんです。
■ 続かないのは「仕組み」の問題
心理学の世界では「トランスセオレティカルモデル(TTM)」という考え方があります。
これは行動変容のステップを6段階に分けて考えるもので──
- 無関心期(やる必要を感じていない)
- 関心期(変わらなきゃとは思っている)
- 準備期(何か始めようとしている)
- 実行期(しつけを実際に始めている)
- 維持期(継続できている)
- 再発(やめてしまう)
という流れをたどるのが普通なんです。
つまり、「やらなくなった=失敗」ではなく、 “再発も前提にある自然なプロセス”なんですね。
■ 行動は「習慣」によって守られる
しつけを続けるために重要なのは、
- 毎日決まった時間に少しだけやる
- 褒める内容を一つに絞る
- 失敗しても「できた時」だけを強調する
といった、「行動を習慣化する環境づくり」です。
これには「自己効力感(自分ならできるという感覚)」が大きく関係してきます。
たとえば──
- 昨日より5秒待てた
- 今回は吠えなかった
そんな【小さな成功】を実感できると、 「また明日もやってみようかな」と自然に思えるんですね。
これは「褒めて育てる」ワンちゃんと、実はまったく同じ。
飼い主さん自身も“成功体験で育つ”んです。
■ 気合いよりも“導線”を変える
「今日はしつけ頑張るぞ!」と気合を入れるより、
- ごはんの後すぐに練習するルーティンを決めたり
- お散歩前の3分だけ集中して教えたり
“意識しなくても行動できる仕組み”を整えてあげる方が断然ラクに続けられます。
これは教育心理学でも、「環境設計による習慣形成」として多くの実験で効果が証明されています。
■ 続けられる自分を、ちゃんと信じていい
「またやらなかった…」と自分を責める前に、 どうか思い出してください。
続けるために必要なのは“性格”や“意志の強さ”ではなく、
「仕組み」「環境」「小さな成功」の積み重ねです。
ほんの1分でもいい。たった一回でもいい。
その行動が、ワンちゃんにも、飼い主さまにも、 「できたね!」という温かい感覚を残します。
■ 一緒に“続けられる関係”を
しつけは、「完璧を目指すこと」ではなく、
“一緒に続けていく関係”を育てること。
私たちワンルーク江東区亀戸店では、 日々の暮らしに寄り添った、ムリなく続けられるしつけのアドバイスや環境の整え方をお伝えしています。
ご自身を責めず、ワンちゃんと一緒に “小さな成功”を喜び合える毎日を──
ぜひ、私たちと一緒に学んでいきましょう🐾
