“被毛のツヤ”は、体の中の健康を映す鏡
2025.11.25 BLOG
「最近なんだか、毛がパサついてきたかも…」
そんなふとした気づきが、実はワンちゃんの体の中の変化を教えてくれるサインかもしれません。
被毛のツヤは、見た目の美しさだけではなく、体内環境の健康状態を映す鏡なのです。
ワンちゃんの被毛には、「毛周期」と呼ばれる生え変わりのリズムがあります。
毛は常に一定ではなく、「成長期→退行期→休止期→脱毛」というサイクルで生え変わっています。
このサイクルが乱れると、毛が細くなったり、抜けやすくなったり、ツヤがなくなったりするのです。
また、皮脂腺から分泌される皮脂は、毛に自然なツヤを与える大切な成分。
皮脂は外部の刺激から皮膚や被毛を守り、ツヤやなめらかさを保つ“天然のコーティング”のような役割を果たしています。
この皮脂の分泌は、栄養状態やストレス、ホルモンバランスにも大きく影響されます。
つまり、ツヤのある美しい被毛とは──
「内側(体内環境)が整っている証拠」といえるのです。
では、被毛の健康を保つために、飼い主さまが日々できることとは?
✅ バランスのよい食事を与える
特に皮膚や毛に関わる栄養素として重要なのが「オメガ3脂肪酸」や「ビオチン(ビタミンB群)」です。 これらは、炎症を抑え、毛のハリ・コシ・ツヤを育てる役割があります。
✅ 清潔で落ち着いた生活環境を整える
ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌にも影響します。 リラックスできる空間と規則正しい生活リズムは、皮膚の代謝を支える大事な土台になります。
✅ 定期的なブラッシングで血流を促す
ブラッシングは毛のもつれを取るだけでなく、皮膚表面の血流をよくし、皮脂の分布を整えます。 これは「自然のトリートメント効果」とも言えるでしょう。
「毛がなんとなくパサパサしてるな」「前よりツヤがない気がする」
そんな些細な変化は、もしかすると栄養や代謝、ストレスに体が反応しているサインかもしれません。
見た目の変化には、心や体の状態が投影されるものです。
「キレイに見えるかどうか」だけでなく、「どうしてそうなっているのか?」という視点で見守ることが、飼い主さまの優しさにつながります。
健康な被毛とは、単なる“美しさ”ではなく、 ワンちゃんの体の中からの「元気だよ」のメッセージそのものです。
だからこそ、ツヤのある被毛は誇らしい。
それは飼い主さまの日々のケアが“伝わっている証拠”でもあるのです。
小さなケアが、いちばん大きな安心につながります。
